生命科学振興会やロータリークラブへの期待
                           甲南保健クラブ 責任者 納 利一 (69歳)
 生命科学振興会やロータリークラブの精神を地域社会へ 東西和諧の地域社会
の知恵を生命科学振興会やロータリークラブを通して 世界へ 未来へ
 北海道支部長の佐々木廸郎先生から先日お誘いの電話があり、平成21年5月22日
の理事会と総会に出席させてもらった。そして伝統ある生命科学振興会の理事の一人
となることになった。その席で会員歴31年の表彰を受けた。
 平成元年11月14日第1回ヘルシーシンポジュウムを甲南保健クラブが主催し、生命
科学振興会とロータリークラブと地域社会の「かけはし」役を務めた。その直後に生命
科学振興会とロータリークラブ共催の市民公開講座が実現した。その後、年1回以上
ヘルシーシンポジュウムが開催されてきた。甲突川の流域の奉仕団体などによる実
行委員会主催の「甲突川の集い」へと発展し続いている。名称が変わってからの第
12回目が今年の集いである。
 理事会の席で理事長の渡邊 昌先生から沢田充茂著「九十歳の省察 哲学的断
想」(岩波書店2006年7月26日発行)を紹介された。沢田充茂先生はライフサイエ
ンスに「生命科学の風影」を連載されるなど、私たち会員を哲学者のお立場から指
導して下さっていた。
 早速購入した。すばらしい本である。座右に置いて、愛読書の一つにしたい。
 帯に「老哲学者の遺書 私たちとは誰か。この文明はどこへゆくのか。二十世紀
を生きた哲学者が、その死の日まで書き綴った未来への遺書。」とある。
 扉に「生きていることが、そのまま哲学することー 私とは誰か、心とは何か・・・・・
言葉の力、経験の深さをはかる尺度とは・・・・・ 老いと病と死の意味とは・・・・・・
日常の生の現場を、骨太な思索によって哲学の風景に翻訳する。一人の哲学者
が生きた『哲学劇場』への招待」とある。
 10月8日を「東洋の日」と定め、その週を「東洋週間」、10月を東洋月間として、
この頃、東西和諧の共生社会、地球的調和時代への道を拓くための市民公開座談
会などを開催したらどうであろうか。20年前に生命科学振興会の理事長松岡英宗
氏、事務局長の三方聡氏、ロータリークラブの佐藤八郎氏、川上鐡太郎氏、鹿児島
県医師会理事の山口勇郎氏、町内会長の海江田能武氏、(以上6氏は故人)、甲南
保健クラブの石神兼康氏、川崎鴨義氏、原口哲夫氏はじめ参加者全員で語り合った
夢が数百年後までには実現し、人類社会が健康に永続していく道が拡けていくことを
期待したいものである。
 なを、平成元年のヘルシーシンポジュウムin鹿児島については「健康づくり・むらま
ちづくり 人間の健康・社会の健康・自然の健康を考える」というタイトルでライフサイ
エンス17(3) 通巻295号(平成2年3月1日発行)に15頁にわたりくわしく掲載され
ている。
                                     2009(平成21)年5月24日
  この文章が生命科学振興会のライフサイエンス35(3)(平成21年7月発行)に掲載されました。
           
                   東洋医学的健康づくりの実践的研究