| 夢を発信し、受信する「ウェブのかけはし」 |
|
内科医 納 利 一 (69歳) |
|
| 地球を一つの生命体とすると、その中で他の動植物とのバランスを崩して異常に |
| 増殖し続ける人類は地球の生命を脅かす癌組織であると言われている。ところが |
| 一方、交通と通信の発達で人類が連携し協力して問題を解決するための国際会 |
| 議を開くなど希望の光が見えてきた。ウェブの発展は目ざましく、人類のネットワー |
| クが構築され、それが日に日に深化している。まさに地球の癌組織であった人類 |
| が地球の脳神経組織に変わったと言えよう。 |
| 地球の脳神経組織となった人類が何を考え何をするかで地球の運命が決まる |
| 時代となった。私たち地球人の一人ひとりには地球の脳神経細胞の一つとしての |
| 責任がある。 |
| この地球を生物をはぐくむ星として永続させたい。この人類共通の願いを実現し |
| ていくためにはどう考え、どうしていけばよいか。このことを考えるためにロータリー |
| クラブと生命科学振興会のバックアップを受けて、地域社会の中の小さな「かけは |
| し」として甲南保健クラブが平成元年に誕生した。甲南保健クラブが「かけはし」と |
| なって、人間、社会、自然すなわち地球の健康を考える集いが平成元年より毎年 |
| 開かれている。当初ヘルシーシンポジュウムと呼ばれていたが、甲突川の集いと |
| 改名され続いている。2003(平成15)年6月の甲突川の集いで甲突川健康宣言が |
| 採択され、その碑が鹿児島市立甲南中学校の校庭に建立された。さらに甲突川 |
| 健康宣言の理想を実現していくためのシンボルとして、甲突川健康かけはしの庭 |
| が2008(平成20)年6月甲突川源流の八重の棚田の一角に開かれた。この庭を起 |
| 点としてかけはしの森、かけはしの記念樹公園などの事業が甲突川流域の有志に |
| より展開され、それが世代を超えて永続していくことを期待したい。 |
| 甲突川健康宣言の理想を実現していくための広報を目的として2007(平成19)年 |
| 10月ホームページ甲突川健康新聞がスタートした。一年余りが経過し、甲突川健康 |
| 新聞で発信し、受信したいキーワードが検索でよくヒットするようになってきた。この |
| たびトップページに「地球的調和時代へと人類を導くウェブのかけはしをかけていき |
| ましょう。」の文言を追加したところ、「ウェブのかけはし」、「地球的調和時代へのウ |
| ェブのかけはし」などが検索でヒットするようになった。 |
| 私事であるが、今年満70歳になる。私の10年の計(60〜70歳)は「古今東西の知 |
| 恵を集めて、よい診療をしたい」であった。生涯の計(70歳〜最期)を「地球的調和 |
| 時代への『ウェブのかけはし』をかけていきたい」としたい。ホームページ甲突川健 |
| 康新聞 (www.koutukigawa.jp) を活用して、夢を発信し、受信していきたい。甲突川 |
| 健康掲示板に御意見をいただくなど、よろしくお育て下さいますようお願いいたしま |
| す。 |
|
| 鹿児島県医師会報 平成21年1月号「新春随想」(テーマ「夢」)用の原稿として |
| 平成20年11月3日に送稿しました。 |
| 鹿児島県医師会報 平成21年1月号(平成21年1月1日発行)に掲載されました。 |
|
 |
|
 |
|
|