超音波検査時 寝台の一工夫
                                           ヲサメ内科クリニック 下園 大介
【はじめに】
 超音波検査が普及し、様々な検査時の小工夫が今日でも行われている。
【目的】
 当院では、健診時の腹部エコー検査を以前より、仰臥位、左右側臥位を駆使して行っていた。側臥位
の利点に、仰臥位だけでは観察不十分となる腎、脾の描出能の向上があるが、体位変換をすることによ
り、時間がかかってしまうことがある。         
 そこで、当院で製作した寝台を用いて検査時の時間短縮を試みる。
【方法】
 寝台の一部(一般男性が仰臥位になった時のおおよそ
の腎レベル)をくりぬき(fig1)、仰臥位でも背側に近い
肋間走査が可能となる寝台を製作した(fig2)。
【結果】
従来の寝台の仰臥位走査では充分に観察できなかった
左右の腎が、改良寝台を用いることにより、肋骨が邪魔
になったり、探触面が浮いたりなどの問題点が少なく
なった。
これにより描出能も向上し、仰臥位のみですべての
スクリーニング検査が行えるようになった。
 また、従来の寝台では、プローブ故障の原因の一つで
もある断線に大きく影響があり、寝台と接触していた
ケーブルが改良後の寝台では接触がなくなり(fig3)、
接合ブーツの負担もなくなった。
【まとめ】
 改良寝台を用いることにより、通常ルーチン検査における時間短縮を得ることができる。
 また、プローブ断線の故障につながる接合ブーツへの負担軽減にもなると考えられた。
【最後に】
 今回の発表にあたり、ご協力いただいた鹿児島画像技術研究会の皆様に深く感謝致します。
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