森づくり友の会をつくろう
                               内科医  納  利 一  (58歳)
 温暖化防止京都会議は「この地球を生命をはぐくむ星として永続させたい」
という人類共通の願いを実現するための国際会議である。
 私たち鹿児島市民も山を崩し海を埋め、自然を破壊し続けてきた。ここらで
方向転換すべき時であろう。先日、テレビで自然回復運動が紹介されていた。
人工的な農地などを自然の原野に戻すことがヨーロッパで行なわれている。
アメリカの川を守るリバーキーパーの活躍もすばらしい。
 「水の飲める甲突川を後世へ」を合言葉に流域の山を森に戻す運動を始め
たらどうか。皆で少しずつ山を買って、健康を守るのにふさわしい森に変えて
いくのである。人間は平地に集まって住む。職住近接。自動車などの利用も
少なくなろう。
 森づくり友の会とでも呼べるものをつくって、まず情報交換から始めたらよ
かろう。自分たちの心と体の健康のために森づくりを楽しみながら、地球の
健康への道を共に歩いていることになるであろう
             1997(平成9)年12月10日 南日本新聞 「ひろば」 より転載
もりづくり甲突川